自社の記録の中には、売ってよいものもあります。一方で、顧客のものもあれば、法律で保護されているものもあり、社外に出れば顧客を失いかねないものもあります。買い手は仕分けてくれません。それどころか、契約書では仕分けが済んでいると約束するよう求めてきます。
慎重に確認すべき4種類の記録
顧客から送られてきたもの。顧客から受け取ったファイル、仕様書、データには、たいてい「当社の業務にのみ使用すること」と定めた契約がついています。ロッキード・マーティンやノースロップ・グラマンなど一部の大企業は、サプライヤー向けの条件でAIの学習への利用をはっきり禁止しています。
顧客のために作ったもの。注文のために御社が作った成果物について、権利を主張する顧客もいます。作ったのは御社でも、売ってよいとは限りません。
従業員の情報。給与、人事評価、健康状態、個人情報は、州のプライバシー法の対象になることがあります。
弁護士とのメール。売れば、弁護士・依頼者間の秘匿特権を失うおそれがあります。
メールが難しい理由
業務システムでは、データはフォルダごとに整理されています。メールはそうではありません。顧客のファイル、従業員の苦情、御社の価格情報が、同じ受信箱に並んでいることもあります。しかも、買い手がいちばん欲しがるのがメールとチャットです。
そのため、システムを1つ除外するだけでは足りません。顧客ごと、メールボックスごと、フォルダごとに、何を除外するかを決める必要があります。
自社のものも十分にある
自社製品、自社のやり方、日々の社内業務の進め方は、多くの場合、売ってかまわないものです。大事なのは、何かが社外に出る前に線を引き、その線引きに買い手から書面で同意をもらうことです。
一緒に確認します
線引きは会社ごとに異なります。顧客との契約、業種、買い手が何を求めているかによって変わります。オファーを送っていただければ、御社の記録を一緒に見ていきます。何が御社のものか、何を除外するか、そして残ったものに買い手が値をつけられるよう、それをどう書面にするか。
これは法的助言ではありません。