署名する前に、あるいはサンプルひとつでも送る前に、次の7つの答えを書面でもらってください。多くの買い手はウェブサイトに載せていないので、こちらから聞く必要があります。
1. その価格は本物か?
買い手が公表しているのは、おおよそ$100,000から数百万ドルという幅の広い金額で、それも見積もりという扱いです。提示された金額が確定したオファーなのか見積もりなのか、そして何をもとにしているのかを確認してください。買い手が主に数えるのは、全従業員数ではなく事務部門の人数です。
聞くこと:「これは確定したオファーですか、それとも見積もりですか?どのシステム、どの記録、何年分をもとにしていますか?」
2. 独占契約か?
独占とは、同じ記録をほかの誰にも売れなくなるということです。買い手にとってそれに価値があるなら、価格に反映されるべきです。
聞くこと:「独占ですか?期間はどれくらいですか?非独占の場合の価格はいくらですか?」
3. いつまで保有するのか?
「perpetual(永続的)」「irrevocable(取消不能)」「sublicensable(再許諾可能)」が同じ文に並んでいたら要注意です。合わせると、無期限で、取り消せず、ほかにも渡せるという意味になります。しかも、AIが一度御社のデータから学習すると、それを本当に忘れさせることはできません。
聞くこと:「貴社とその顧客は、いつまで利用できますか?元データはいつ削除し、そのことを書面で確認してもらえますか?」
4. 具体的に何を持っていくのか?
価値の高い記録ほど、リスクも大きくなります。営業担当者の受信箱には、顧客のファイル、御社の価格情報、顧客の名前が入っています。小さく始めることもできます。自社のウェブサイトでそう書いている買い手もいます。
聞くこと:「対象となるすべてのシステム、メールボックス、年数を挙げてください。メール、チャット、顧客ファイルを除いた場合の価格はいくらですか?」
5. いつ支払われるのか?
多くの買い手は、契約時ではなく、データを検収した後に支払います。検収の基準がはっきりしていなければ、どんな理由でも受け取りを拒める顧客に納品するようなものです。
聞くこと:「何をもって支払いとなりますか?検収までの期間はどれくらいで、不合格としたデータはどうなりますか?」
6. ほかに誰が関わっているのか?
書面に名前のある会社は仲介業者であることが多く、最終的にどのAI開発企業にデータが渡るのかを明かさない会社もあります。御社を紹介した人も、買い手から報酬を受け取っているかもしれません。
聞くこと:「委託先や最終的な買い手を含め、データを受け取るのは誰で、どこにいますか?当社を紹介したことで報酬を受け取る人はいますか?」
7. 売ってよいものか?
自社のサーバーにあるからといって、自社のものとは限りません。顧客のファイル、従業員の記録、弁護士とのメール、規制の対象となるものは、すべて慎重に確認する必要があります。また、必要な許諾はすべて得ていると約束するよう求められます。その約束が誤っていれば、リスクを負うのは御社です。
聞くこと:「当社は何を保証する必要がありますか?責任に上限はありますか?顧客、規制対象、従業員の記録を除外した範囲でも受け入れてもらえますか?」
まとめ
| # | 確認項目 | 要注意のサイン |
|---|---|---|
| 1 | 価格 | 見積もりである、または何をもとにした金額か誰も説明しない |
| 2 | 独占 | 終了日がない、または独占の対価が示されていない |
| 3 | 期間 | 「perpetual(永続的)」とあり、削除日がない |
| 4 | 対象データ | 「all company data(会社の全データ)」、またはすべてを接続するリンク |
| 5 | 支払時期 | 「at their discretion(買い手の裁量で)」検収し、期限がない |
| 6 | 関係者 | 名前が明かされない、または紹介者が報酬の有無を言わない |
| 7 | 売ってよいか | 顧客がAIの学習を禁止している、または御社の責任に上限がない |
これは法的助言ではありません。署名する前に、書面とこのリストを弁護士に見せてください。